VSCodeから始まるWebデザイナー、Webエンジニア生活
■第16話:Tabnine AIで更に入力を楽に
(最終更新日:2023.07.22)
(絵が小さい場合はスマホを横に)
「コーディングを楽にしたい!」
VSCodeでコーディングを楽にする方法として、オートコンプリート機能に加えて、
3話で紹介したEmmetやスニペット有効だ。
これらは、よくある定型文や自分で登録した記述をショートカットで呼び出すことができる。
今回紹介する拡張機能は、事前に内容を登録したりショートカットを覚える必要はない。
AIが入力を学習し、自動で予測してくれるというものだ。便利なので、ぜひ試しにインストールしてみよう。
1. Tabnine AIのインストール
Tabnine AIは、VSCodeの拡張機能を追加することで動作する。 拡張機能で「Tabnine AI」と検索し、表示されたものをインストールしよう。使う準備はこれだけだ。
拡張機能で「Tabnine AI」を選択した画面
拡張機能をインストールし、有効になっていればOKだ。コーディング時に自動で次の入力を予測してくれる。
以下に示すのが予測されたJavaScript(左)とHTML(右)の予測(灰色の部分)である。
JavaScriptではconsole.logを書くことを予測し、HTMLでは先に来る文章を予測している。
Tabnine AIでは一般的に使われる記述方法と、そのユーザーの持つ記述パターンを学習して、
次に入力する記述を提案してくれる。
Tabnine AIによる入力予測
JavaScript(左)、HTML(右)
予測された語句を使う場合は、「Tab」キーを押すだけでいい。まさに名前の通り、Tabを使って実行される。 スペースや別のキーを打てば、予測は無視され、自分が入力したい文字を打つことができる。 普段使っているオートコンプリート機能の強力版だと考えてもらえればいい。 使える言語としては、Python、Java、C#、PHP、TypeScriptなど、メジャーなプログラミング言語はほぼ網羅している。
2. 有料版との違い
紹介したTabnine AIは、何も設定しないで使うと無料版になる。
有料版は現在月額12ドルで利用できる。
通常のコード補完に加えて、「自然言語からコードへの補完」や「コーディングパターンとスタイルの学習」を行ってくれる。
言葉だけでは分かりにくいが、さらに精度よく補完してくれるということだ。
無料期間もあるようなので、気になる人は試してみよう。
ちなみに有償版機能を使いたい場合は、①画面下のtabnine starterをクリック、
②表示されたタブでSettingsを押し、Advanced Completionsを選択する。
インターネット上でアカウント登録が済んでない場合は、ブラウザが開き、有償版のフリートライアルと登録の画面になる。
登録が終わった方は、③Resister/Sign inからログインしよう。これで有償版機能が使えるはずだ。
有償版への切り替え
3. コードを共有しない仕様
仕事でこの機能を使う場合、学習したデータが公に共有されないかという点が非常に気になる。
Tabnineでは、コード自体を共有しないことを明言している。
また、学習に使用したデータに関しても、学習が終わった後は保持しないと記述されている。
さらに、公に学習しているコードはMIT、Apache 2.0、BSD-2-Clause、BSD-3-Clauseのオープンソースライセンスに限定されている。
そのため、意図せず他企業の技術を侵害することもなさそうだ。
無料版、有料版問わずプライバシーは守られているようなので、その点は安心して使えるだろう。
詳しくは
公式ホームページを見てほしい。
その旨がきちんと書かれている。
4. まとめ
今回は、VSCodeの拡張機能であるTabnine AIについて紹介した。
今回紹介した拡張機能だけでなく、GitHub CopilotやChatGPTのようなAIがますます貴方のコーディングを支援するだろう。
機能は今後ますます充実していく。
ITエンジニアは、要件定義や機能の検討、システム設計といったより人間の使いやすさに重点を置く方向に進んでいくだろう。
これにより、技術者の役割や働き方も変わっていくかもしれない。
▼参考図書、サイト
Tabnine公式ページ
tabnine
VSCode で使える AI によるコード補完ツール「Tabnine」
Gaji-Labo++ blog
エンジニアをAIがコーディングアシスタント「Tabnine」
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